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頭頸部がんで世界初の治験…中性子治療

  • 2014/04/21(月) 18:52:17

放射線を使った次世代のがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)で、喉頭がんや舌がんといった「頭とう頸けい部がん」に対する世界初の治験(臨床試験)が、川崎医科大(岡山県倉敷市)と京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)で始まった。

 この療法は、がん細胞を狙い撃ちするため、従来の放射線治療に比べて副作用が少ないとされる。早ければ5年程度で薬事法上の承認を受け、実用化したい考えだ。

 点滴でがん細胞にホウ素を取り込ませ、弱い中性子線を当てると、ホウ素が崩壊して放射線を発し、がんを内側から破壊する仕組みだ。放射線は細胞一つ分程度しか広がらず、正常な細胞は傷つけにくいため、副作用が少ないと期待される。

 頭頸部がんは、手術で切除すると会話や食事に支障が出ることもあり、患者は放射線治療を選ぶことが多い。ただ、従来の方法では正常な細胞も傷つけてしまい、皮膚がただれるなどの副作用が懸念されている。BNCTの臨床研究では、通常ならがん細胞が減るのに1か月かかるところを、2、3日に短縮できるとの成果がみられるという。

 治験では川崎医科大の患者が、京都大原子炉実験所に行き、中性子の照射を受ける。数十の症例を集めて安全性を確かめる方針だ。既に脳腫瘍の治験は2012年から大阪医科大(大阪府高槻市)と同実験所が始め、6件が進行中だ。

 中性子を発生させる加速器は、住友重機械工業が病院用に初めて開発した。ホウ素を使った薬剤は、半導体材料メーカー・ステラケミファの子会社が手掛け、日本が先行している。安倍首相が昨年の訪露時に、BNCTの治療ができる病院をロシアに建てると表明するなど、国も力を入れている。

(2014年4月21日 読売新聞)

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